2007年11月3日
少人数私募債について
金融機関からの借入が中々難しい中小企業です。それでも、今は事業計画等の作成、社長のしっかりとした考えや会社の内容をきちんと把握していれば、たとえ赤字であっても借入が可能な時代でもあります。
しかし、借入だけが企業の資金調達の方法ではありません。前回予告しておきました、少人数私募債について簡単ですがご案内させて頂きます。
少人数私募債とは、いわゆる社債の事ですが、本来社債を発行する場合は行政手続きを経なければなりませんが、この少人数私募債は全て自社で行う事が可能です。そして、会社法の施行により、有限会社を含む全ての会社で発行する事が可能となりました。
少人数私募債の条件
1. 社債購入者:社長の親戚、社員、社員の親戚、取引先など、とにかく、知り合い(どこの誰か判る)である事。
2. 募集方法:直接勧誘である事。(HPやダイレクトメール等を活用し不特定多数を対象にしてはならない)
3. 社債の購入者:50名未満(49名以下)である事。
4. 最低社債額:発行総額の50分の1以上である事(500万円集めたい場合は、社債額は10万円(端数を出さない場合)となり、集められる金額は490万円と言う事になります)
5. 次の社債を発行するまでに6ヶ月を経過していなければならない。
少人数私募債を発行するメリット
1. 金融機関との交渉が不要。
2. 無担保、無保証である。
3. 社債は出資ではないので、株発行と違い支配権は生まれない。
4. 社債に対する利息は所得税及び住民税合わせて20%の源泉分離である為、高額所得者にとってのメリットがある。
5. 借入の場合、すぐに元本返済があるが、社債の場合は償還期間までその金額を全額活用する事が出来る。
6. 金融機関からの借入と合わせると、多くの資金を集める事が出来る。
デメリット
1. 会社(社長)の応援団が居なければ実現は不可能。
2. 償還時に多額の資金を用意する必要がある。(ただし、償還に合わせ再度社債を発行する事は可能)
社債発行の流れ
1. 取締役会又は株主総会にて、少人数私募債発行の件につき承認をする。
2. 『社債募集要項』にて、私募債を募集している事を説明する。
3. 『社債申込証』を書いて頂く。
4. 引き換えに『社債申込受付表』を記載し、渡す。
5. 社債の募集がすべて終わった後、『募集決定通知書』を渡す。
6. 申込金が振り込まれたら、『社債お振込み預り証』を渡す。
7. 社債台帳に決定者の詳細を記載する。
※上記の書類をご準備して頂く必要があります。
その他
1. 金利は会社側で自由に設定できる。通常は1%〜5%
2. 償還期間も会社側で自由に決める事が出来る。通常は2年〜5年
3. 足立区では、初めて社債を発行する場合には、金利分を2年間2%までの補助をしている。(都道府県にお問い合わせ下さい)
以上簡単ではありますが、少人数私募債発行についてのご案内です。
更に詳しい事をお聞きになりたい方は、ご連絡下さい。
良いアイデア、良い人材があるのに、今キャッシュが無い為に発展出来ないとお悩みの方には本当に良いシステムであると思います。
税理士 岸田 亜矢子
岸田税務会計事務所
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